当社はタイのチョンブリ県にある工場にてバイオマス燃料の製造を行っています。チョンブリ県は、バンコクから約150km離れた場所に位置し、多くのタイ駐在員はバンコクに住みながら、車で約1時間半をかけて日帰り通勤しています。ここは日系の製造拠点が多く集まるアマタナコン工業団地があり、タイ製造業の重要拠点です。当社の燃料製造工場は、タイ最大の港であるレムチャバン港から約50km程度離れた場所にあるため、輸送コストを抑えられます。拠点:チョンブリ工場竣工:2019年年間製造量:25000トン敷地面積:2,400平米製造物:ペレット/ベール積出港:レムチャバン港最大供給可能量:増改築後、月に10000トンの生産が可能OPTペレットになるまでパームトランク(アブラヤシの幹)は、椰子の実を収穫する過程で発生する残渣であり、これまでは利用することもなく、パームプランテーション内で放置されてきました。そこからメタンガスが発生して環境問題となっていたところ、これらを収集してバイオマス燃料として再利用することにより、環境問題の原因だったパームトランクが、これからはカーボンニュートラルに貢献してくれます。原料の収集従来、ペレットの生産には、林業からの副産物(枝やトリミングされた材木)、木材加工業からの廃材(端材や粉砕された木くず)、特定のエネルギー作物が使用されます。当社ではパームトランク(アブラヤシの幹)を使って、ペレット製造のためにチョンブリ工場へと運びます。粉砕原料はまず、粉砕機によって一定のサイズの粒子まで細かく砕かれます。この工程は、均一なペレットを製造するために重要です。乾燥粉砕されたパームトランクは、高い湿度を持っていることが多いため、乾燥機で乾燥されます。この工程で適切な湿度に調整することで、ペレットの品質が向上します。冷却乾燥工程によって発生した熱で粉砕したパームトランクは非常に熱くなっているため、冷却をします。ペレット化乾燥から冷却まで終えたパームトランクはペレットミルに送られます。ここでは、高圧と高温下で金属のダイスを通過させ、小さな円柱形のペレットに圧縮されます。当社のタイ産のバイオマス燃料が選ばれる理由環境に優しい資源回収近隣のパームプランテーションから不要になり腐りゆくパームトランクの伐採と、地面に切り捨てられている残渣の全収集を行います。リサイクルによる製品化収集したパームトランクをグループ企業の工場でチップ化し、ベールやペレットに加工します。これにより、廃棄物を有用な製品にすることでコストが大幅に抑えられます。業界内でのユニークな立ち位置タイで唯一のパームトランク専門ペレット工場として稼働し、国内に同業他社がありません。価格の柔軟性パームトランクは価格維持が期待できる部位であり、年間数量や予算に応じて価格調整を柔軟に行うことができます。地域社会との協力パームプランテーションに従事する地域社会との協力関係により、サステナブルな供給が可能です。この取り組みは、地域社会に溶け込むことで長期的なビジネスができます。言語能力による強みタイ生まれの日本人が在籍しており、タイ語での商談や書面のやり取りが可能です。これにより、価格維持が継続でき、地元とのコミュニケーションもスムーズです。